夜光に口付け さっきは一瞬だったけれど ぼくたちはうまくいきそうだった 忍者ブログ
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こんなに考えてるんだけど 全然答えが出てこない! (by愉快なピーナッツ)

↑この続きがすごい好き。




バイト中にふってきた何かをメモとしてうp。

基本的にこの夜襲ブログ、メモみたいなもんです。これをちゃんとして、再録本出そうかなって思ってます。すいません、なんか。
今日は市ノ瀬祭ばりに妄想過多です。

あと一週間でテスト終わるぜ! いえー。

拍手お返事はもうちょっと待ってくださいませ。






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お兄様って本当に書くの難しい・・・・・・。


(無題)

※俺設定=与和様にはお兄様の能力きかない
・・・・・・だったらいいなーって思った。唯一精神に介入できない、みたいな。


彼女の手を離してはいけないと、心に誓ったはずなのに。
握った彼女の手からは何も感じられない。私は彼女の顔に浮かんださびしげな微笑を信じることしかできない。はじめは何もわからぬこの漢字が不気味だとさえ思ったが、今ではむしろ心地よい。ただ、触れていられる。ただ、信じていられる。無償に、ただ純粋に、信じることの美しさよ。
だが、その美しさも目の前にある不安に勝つことはできない。一瞬でも、今、彼女が考えていることを知り得たら、と思ってしまった。本当にこれで正しかったのか、彼女の心に直接問い詰めたい。
私が手を話さなければいいだけの話なのだ。
私がこの小さく柔らかな手を一生つつんでいればいいだけ。
このまま行けば。
私たちは幸せになれるのだ。


お嬢様が私のことをすがるように、いや実際私の服の端を掴んで、すがって見上げた時、半ばわかっていたのです。彼女にとって彼は唯一無二の、太陽だったのです。暖かい微笑を向けてくれる。
「お兄様がいないの。吉蔵、あなたになら見えるでしょう? 探して、お兄様を探して」
必死な彼女を見ても私は少しの間、立ち尽くしていました。できれば探したくなど、なかった。
しかしお嬢様は私のもつ能力を知っています。
「お願い、お願い」
そう言ってお嬢様は泣き出しました。私は膝をついて彼女の背中に手を回し、つぶさないようにそっと力をこめて、わかりましたお嬢様、とつぶやきました。その時の私には、何の表情も現れていなかったと思います。表情筋を動かす命令を出すのすらおっくうなほど、私の頭の中は陰鬱としていました。ちょうど窓から半分ほど欠けた月が見えました。
新月ならば、よかったのに。
そうすればずっとお嬢様のそばにいて、不安定な今、言葉をかけ続けることができる。
本当は嫌なだけだろう。
今の彼を、見たくないだけだろう。
頭の中で自分の声がしても、私は、お嬢様は大丈夫だろうかと白々しく考え続けました。

与和様が死んだとの知らせを受けて一日もたたぬうちに、屋敷から若様の姿が消えました。
どんなに忙しくとも欠かしたことのないお嬢様との夕食に、お見えにならなかったのです。

私は屋敷の外に出て、あたりを窺いました。
婚約者の死――その事実に衝撃を受けぬはずがありません。それに周りの人たちは、与和様と若様の仲睦まじさを知っていました。穏やかに微笑する二人を見て、お嬢様は嫉妬さえしていたものです。それを見て顔を見合わせ笑う二人は、まるで長年より添った夫婦(めおと)のようでした。
誰も声をかけませんでした。いや、かけられなかったのです。
夕食に若様が見えなかった時も、はじめ、誰もが部屋で塞ぎこんでいるものと思ったのです。お嬢様も仕方ないと言いたげに苦笑して、部屋まで持っていってさしあげて、と女中に夕食を運ばせたのです。少しして女中が戻ってくると、女中は盆に夕食をそっくりそのまま載せて、いませんと言ったのです。皆、息を飲みました。お嬢様は途端に取り乱しました。
嫌な空気が充満しました。
部屋はもぬけの殻。どこに行ったのか、何をしにいったのか、何もわかりませんでした。
「若様」
屋敷の周囲を取り囲む林の中に、若様はいらっしゃいました。
何も持っていない彼の姿に私はほっとしました。少なくともどこかへ行ってしまうのではないと思ったのです。
「吉蔵か」
彼は私に背中を向けていました。
まっすぐ伸びた背中は、いつもの彼のものでした。
なのに彼は、夜の闇の中に溶けていきそうでした。
音もなく、一瞬で。
「お戻りになりませんか」
彼は、答えませんでした。
彼は闇の向こうに顔を向けたままでした。
私は、居たたまれなくなり、耐えきれなくなり、防げなくなり、やりきれなくなり、帰りたくなり、泣きたくなり、叫びたくなり、言いました。
「あなたは悪くない」
彼が振り向きました。
その整った表面には。

微笑。

「本気で言っているのなら、私は君を憎むよ」

微笑?

こんなにも暗い目で、生きることを忘れた目で、いつものように唇をゆがめてもそれは微笑と言えるのか。
それはまっすぐに、絶望していた。


次の日。
目を覚ました私を迎えたのは普段の彼の微笑で。
私は怖くなった。


----
あっ、「節子」って、お兄様が能力で節子お嬢様に語りかけるシーン書こうと思ったの忘れた。
今思い出した。
たった一晩でいつもどおり(表面上ね)ってなっているお兄様が、すごく思い浮かんだ。よくわかんないけど。でも決定的に何か変わったんだろうな、自分の中に腰を据えたんだろうなって感じです。
若干今、眠い。


すいません、もう一つ。
とあるあの世の話です。


魂のゆくえ

そうか、私は死んだのだ。
その事実に思い至りなぜか私は安堵した。
暑くも寒くもない。
私は地獄へ落ちるのだろうか。落ちたのだろうか。それだけのことを、した。そう思った。仕方ないと、あきらめた。なすがままにするしかない。少し、疲れてしまった。考えることも、生きることも。
だから、私は死んでいるのだった。
私は自嘲した。
死んでも自嘲はできるものなのか。
目を開けた。
私が今まで目を閉じていたことに、そこで気付いた。
「やっと起きた」
私は仰向けに寝転んでいた。頭の下に、何かある。
そして上を向いた私の目の前に、何かある。
それは微笑だった。
私が愛した、優しい笑みだった。
「お疲れ様です」
私の頭を膝に乗せ、私の顔を上から覗き込んで、美しい黒髪を垂らし、慈悲にあふれた二つの瞳を細め、唇の端を遠慮がちに持ち上げて、私を見て、私を見て! 彼女は言った。
久しく忘れていた、声だった。
頭の中に残っていたはいたのだ。しかしそれは思い出だった。既に風化したものだった。
「与和」
その薄い唇が、静かに言葉を紡ぐ。
「私は、貴方を許します」
私は、言葉を失った。
私は、嗚呼、彼女にそう言って、ほしかったのだ。
「許してくれ」
「そもそも恨んだり、憎んだりなんてしていないのに。おかしな方」
彼女の手が私の頬に触れた。
熱くも冷たくもない。
ただ、そこにあった。
充分だった。
充分だった。
「与和」
私は彼女を見た。
そこにいる彼女を見た。
「あらあら、泣くなんて勲様らしくない」
私は嗚咽も漏らさず、淡々と涙を流していた。
自分でわかった。
涙は首まで伝い、しみる。それは心に。

(そこで揺れたものは 魂のゆくえと呼ばないか)





イサワ(勲x与和)が書きたくなって、無性に。
この二人好きだ! 与和様は琴とかやってればよい。和服で日傘持ってくるくる回して、振り返りながら笑えばいい。お兄様も和服でくつろいでいればいい。こう、袖に手いれてさ、微笑んでさ、並んでればいいよ。
なんか最近変なのばっかり書いてたから、反動なのでしょうね。
ただ泣くお兄様と、それを聞きたかったっていうのを書きたかった。
与和の台詞をもっとかっこよくしたかった。
かなり眠い。
最後の()はくるり、「魂のゆくえ」より。いい曲です。すごく中途半端なところを引用してしまったけれどもw


お粗末さまでした。

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