「植木に口付け」・夜襲期間限定ブログ
こんにちは、なかつです。
全然更新してないのに拍手をしてくださる方がいて、マジ感激です。
人ってあったけー・・・・・・。
さいきんはぬこさんの妄想市ノ瀬助手・加藤誠二さんのことを考えたり、葛たんって「何かを好きになったことがない」って感じがするわよねと考えたり、やっぱり幸せな日々をすごしています。
残念な幸せです。
高千穂大尉・市ノ瀬・誠二さんで「大尉組」なんて呼んで、愛でてます。
誠二さんには色々設定があって、高千穂大尉と結構仲良しなんだけれども、今日はそんな感じのゆるーい妄想をちっくらしたためました。
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そういえば大尉が珍しく嬉しそうに何か注文していた。あの時点で天才である自分は気付くべきだったのだ。
集中していたらいつの間にか朝食も昼食も食べ損ねていた。そう気付いてみると急に腹が減るもので、市ノ瀬は夕食まで耐え切れず、何かないかと食堂に来たのだった。そして扉を開いた途端、視界に飛び込んできたのはエプロンをつけてとびきりの笑顔を浮かべていた高千穂勲大尉であった。
「・・・・・・は?」
大尉の後ろに鍋があるのを見て、市ノ瀬の背筋に寒いものが走った。
彼の料理はまずい。
華族の生まれである彼はもちろんいいものを食べてきただろうし、実際、その味覚は確かなものであるが、何故か彼が自分で料理を作ると、とんでもなくまずいものができるのだった。研究すべき事柄だと思うのだが、大尉にあなたの料理はまずいということがはばかられて、まだ研究に着手できないでいる。
いいものを使えばよりおいしくなると信じている大尉は、いい食材を取り寄せては無駄に使う。普通の料理下手よりたちが悪い。料理のできる市ノ瀬の助手・加藤誠二がもったいないとよく嘆いていた。
しばらく食堂の入り口でぽかんとしていた市ノ瀬に気がついて、大尉がその得体の知れない笑顔を向けた。
「やあ市ノ瀬くん」
「何してんの?」
「誠二くんの誕生日に、夕食を作ろうと思ってね。いつも作ってもらってばかりだから。今、試食してもらっているんだ」
そう笑う彼の向かいには、彼の隊の部下がいた。
「大尉の料理が食べられるなんて!」
そう言う部下たちの目は、もはや狂気的といっていい喜びの色で光っていた。こいつらの大尉に対する信頼はどこに起因するんだ。少し興味があるが、何故大尉についてきたのか、部下の一人に聞いたところ、3時間みっちり語られたので、手を出さないことにしている。
「ちなみに何を作ってるの?」
市ノ瀬は部下の前に置かれた皿の中にあったものを見て、そう尋ねた。尋ねざるを得なかった。
「肉じゃがだ」
「さすが大尉、加藤さんにおふくろの味を! なんという包容力!」
「あのさあ・・・・・・肉じゃがって、ぼくの記憶の中では、紫色じゃないんだけど・・・・・・」
「私にもよくわからないんだが、君の知る肉じゃがよりいい食材を使っているからかな?」
それじゃあ食べてみてくれたまえと、大尉は一切汚いところのない、純粋な笑顔を浮かべ、部下に拷問的命令をくだした。
市ノ瀬はそれを聞き流しながら片手に持っていたゲージを床に置いた。ラット用の飼料きれているのをすっかり忘れていたので、ついでに何か食わせてやろうと持ってきたのだ。市ノ瀬は部下の皿からじゃがいもとにんじんを取ると、食器棚にあった小皿に乗せ、ゲージを開けた。
「天才であるこのぼくがくれてやるんだ、食べろ」
腹を空かせていたラットは、鼻をひくひくさせ小皿に近付くと、がじがじ大尉の肉じゃがをかじり始めた。
観察。
背後からは部下たちの叫びが聞こえている。
「中田ぁぁぁぁーー!!」
「俺は・・・・・・食べきったぜ・・・・・・」
「中田、いくなっ・・・・・・!」
ラットが倒れた。
市ノ瀬はびくりと体をびくつかせると、倒れたラットをつついた。
「大尉の料理で死ねるなら本望・・・・・・!」
「中田、お前って奴は・・・・・・!」
ラットは動かない。
「他に誰か食べるかい?」
「俺が、いく・・・・・・ッ!」
「高谷・・・・・・!」
「男には行かなきゃいけないときがあるんだ」
「お前って奴は! 軍人の鑑だぜ!」
市ノ瀬はゲージをしめ、大尉に近付くと、そのエプロンのすそをくいくいと引っ張った。相変わらずのよい笑顔で振り向かれる。若干ひきながら、市ノ瀬はゲージを指差した。
「君の肉じゃが食べたらラット死んだ」
「ネズミに食べさせてどうするんだ。かわいそうに。それとも、おいしすぎたのかな?」
「あとは・・・・・・頼んだぜ・・・・・・!」
「高谷ぁぁぁぁぁーーっ!」
市ノ瀬は少し考えた後、大尉に答えた。
「ぼくはまだ、誠二に死んでほしくないんだけど」
そう言った市ノ瀬に、大尉が少しだけ笑顔を消して、目を丸くする。
「その言葉、直接言ってあげたらどうかな? 喜ぶよ」
「いいから肉じゃがやめろ」
*
萌えポイント:
エプロンのお兄様(色はピンク)(卑猥だ)
食堂にラットを持ち込む、市ノ瀬のデリカシーのなさ
高谷総受け
こういう、アホみたいな大尉組も私は好きです。
自己満足ですみません。
料理が下手な大尉はかわゆいと思うんだ・・・・・・!
誠二「市ノ瀬くんありがとう本当にありがとう、君はできる子だ」
市ノ瀬「べ、別にお前が死んだって、ぼくは天才だから困らないからな! お前のためじゃないんだからな!」
ツンデレ市ノ瀬おいしーれす^q^ (マジ誰だよ)
誠二さんの命を救ってあげた市ノ瀬でした。
おそまつさまでした。
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