夜光に口付け 香月さんから戴きました! 第二弾! 忍者ブログ
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香月さん(@kaduki617)から戴きました、葵葛短文第二弾!

とりあえず萌えました。
ああ、私こういうの書きたかったんだよなぁ・・・・・・完敗。
ああもう、私がうだうだ言うより読んでください!

thanks a lot !!!!

つづきからどうぞ!





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 ――夢を見た。懐かしい、けれども苦しい夢。

 もう二度と会えないと思っている、そんな人の夢。彼女が目の前で消えていく。もう少 し手を伸ばせば、助けられたかもしれない。でも

「できなかった……」

 もうこの夢を見るのは何度目だったか。考えても思い出せない。一体何回この夢を見た んだろうか。

視線の先は現在暮らしている自室の 壁。あぁ、自分は上海にいたんだと思い返した。窓の陽の入り具合からして、少し寝過したらしい。もうそろそろ痺れを切らし た葛がやってくるかもしれない。

 部屋の外から階段を上ってくる音がする。音はしばらく廊下を歩いていたが、部屋の前 で止まった。

「葵? 起きているのか?」

 ドアのノックする音。葛だ。起きようと思うが、体が上手く動かない。ひどく重い。ま るで溺れたみたいだ。

「――葵、具合でも悪いのか?」

 ふと、近くで声がした。葛の顔があった。思ったより近い。いつの間に入ってきたん だ?

「反応がなかったから、勝手に入らせてもらった」

 どうやら独り言を零していたらしい。あまり表情が動いてないが、心配そうな顔をして いるように見えた。葛の手が伸びてきて、髪をすいた。汗ではりついていたらしい。腕を掴んで、一気に引き寄せた。崩れ落ちる体を自ら の体で受け止める。そして逃げないようで背中に腕を回した。

「貴様! 一体何を――」

「悪い。少しこのままで」

 にへらと笑って、葛を強く抱きしめる。存在を確かめるように。

「なぁ、お前は消えないよな?」

 声が震える。泣きたいわけじゃないのに、涙が流れた。

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